あゆゆうです☆
本記事では、中小企業診断士二次試験の平成30年度事例Ⅰの過去問を実際に解いてみて、解説していきます☆
読者様の疑問
- 合格者は実際にどのように設問と与件文を読んでいるか?
- 読んだ後考えた事は?
- 読んでる時は、どのようなメモを残しているのか?
- その上でどのような解答を書くのか?
筆者のプロフィール
あゆゆう
二次試験の成績
二次試験の得点は
事例Ⅰ:51点
事例Ⅱ:70点
事例Ⅲ:66点
事例Ⅳ:69点
となります。
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設問の読み方
- 時制
- 設問文の分解と考えた事
- 解答骨子
上記3点について、それぞれの問題で解説していきます。
下記に、実際に解いた際の設問文のページを示します。
左上に、事例Ⅰのテーマである、
- シナジー創出
- 後継者育成
を忘れないように書いておきます。
第1問
第 1 問(配点 20 点)
研究開発型企業である A 社が、相対的に規模の小さな市場をターゲットとしてい
るのはなぜか。その理由を、競争戦略の視点から 100 字以内で答えよ。
- 時制
過去から現在
- 設問文の分解と考えた事
①研究開発型企業である A 社が、
【考えた事】
〇A社は研究開発型企業。営業や生産は弱そう。
②相対的に規模の小さな市場をターゲットとしているのはなぜか。
【考えた事】
〇規模の小さな市場=ニッチ市場
〇ターゲットとする理由は、中小企業は経営資源が貧しく、
経営資源の分散を免れる為。
〇大企業との価格競争回避する為。
③その理由を、競争戦略の視点から 100 字以内で答えよ。
【考えた事】
〇競争戦略=コストリーダーシップ戦略、
差別化戦略、集中戦略、差別化集中戦略
- 解答骨子
理由は、①~をし、~する為、②~をし、~する為、である。
市場面と製品面の切り口で解答したい。
第2問
①A 社の事業展開について、以下の設問に答えよ。
【考えた事】
〇A社は事業を展開してきた=時代により変えてきた。
(設問 1)
A 社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。
A 社の人員構成から考えて、その理由を 100 字以内で答えよ。
- 設問文の分解と考えた事
①A 社は創業以来、最終消費者に向けた製品開発にあまり力点を置いてこなかった。
【考えた事】
〇最終消費者=潜在ニーズを探る必要がある。広告も必要で営業にコストがかかる。
②A 社の人員構成から考えて、その理由を 100 字以内で答えよ。
【考えたこと】
〇研究開発型企業とのことなので、営業部員が少ない。
〇中小企業なので、経営資源そのものが少ない。
〇人員構成をまず把握したい。
効果・やりたいこと、課題を与件から抽出したい。
- 解答骨子
理由は、①~をし、~する為、②~をし、~する為、である。
(設問 2)
A 社長は経営危機に直面した時に、それまでとは異なる考え方に立って、複写
機関連製品事業に着手した。それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複
写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。100 字以内で答えよ。
- 設問文の分解と考えた事
①A 社長は経営危機に直面した時に、
【考えた事】
〇時制が経営危機に直面した時
〇なぜ経営危機に直面したか。与件文から抽出。
②それまでとは異なる考え方に立って、複写機関連製品事業に着手した。
【考えた事】
〇複写機関連製品事業=コピー機のようなもの?インクを売って儲けるイメージ。
③それ以前に同社が開発してきた製品の事業特性と、複写機関連製品の事業特性には、どのような違いがあるか。
【考えた事】
〇以前に開発してきた製品の事業特性を与件から抽出する。
- 解答骨子
違いは、
①以前の事業特性は~であるのに対し、
②複写機関連製品の事業特性は~、である。
第3問
第 3 問(配点 20 点)
A 社の組織改編にはどのような目的があったか。100 字以内で答えよ。
- 設問文の分解と考えた事
①A 社の組織改編にはどのような目的があったか。
【考えた事】
〇組織改編をした。どのような組織改編か?与件文から抽出。
〇目的は何か。シナジー創出と後継者育成をキーワードとして入れたい。
- 解答骨子
目的は、
①(組織改編内容1)により、シナジーを創出する事と、
②(組織改編内容2)、後継者育成をする事、
である。
第4問
第 4 問(配点 20 点)
A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的
インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士と
して、100 字以内で助言せよ。
- 設問文の分解と考えた事
① A社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、
【考えた事】
〇効果に社員のチャレンジ精神を維持と、独創性の維持を入れる
②金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。
【考えた事】
〇制約条件あり。動機付け要因を考える。
〇与件から成功体験を抽出する。
〇ベンチャー、リーダーシップ、外部連携というキーワードを検討。
〇ルートセールス=決まったルートで販売。
- 解答骨子
A社長へ、
①社員のチャレンジ精神を維持する為、~する事と、
②独創性を維持する為、~する事、
と助言する。
与件文の読み方
- 設問と紐づけ
- 青は強み
- ピンクは会社の大事にしたい事
- 緑は脅威や弱み
- オレンジは機会
- 黄色で、その他注意点。
- 赤文字で気づいた事
を記述しながら読みます。
下記以降には、段落毎に読みながら考えた事を記述します。
1ページ目
①段落
- 強みになる記述あり。
- 販売や生産は他社に委託しており、自社は研究開発に特化している。
- 消耗品が6割、完成品が4割
②段落
- センサー技術が評価される→共同プロジェクトへ参画
という、製品開発に関する成功体験有。
第4問と紐づけしておく。
③段落
- チャレンジに関する内容。第4問と紐づけ。
- 文化が醸成された出来事が記載。
④段落
- ニッチ市場との記述あり。
- 継続的に安定した収入源が欲しい。
- 完成品は売切型だった。転換は消耗品のストック型。
第2問設問2と紐づけ。
2ページ目
⑤段落
- リーマンショックによって市場が縮小し、同業者も撤退。
- A社はシェア拡大したが、売上拡大は期待できず。
→現状ある機械に関する消耗品交換のビジネスをしていく。
⑥段落
- 技術の進歩により事務機器市場が大きく変化
A社長はそのことを予測していた
→A社長の継承内容 - 後進に事業を委ねる=後継者育成
第3問と紐づけ。
⑦段落
- 人員構成、組織に関する記述。
第2問設問1と紐づけ。
⑧段落
- 組織改編の内容。
専門知識別から、開発部門を事業別にし混成チームへ。 - 部門長を役人が兼任。
→後継者育成の為。 - 第3問と紐づけ。
⑨段落
- 人事制度がある。
- 絶えず技術を取込みながら製品領域を拡大。
3ページ目
⑩段落
⑪段落
- 時流を先読み=いち早く市場へ。
→強味として認識。 - 家族主義的要素は、成功体験の為悪いことではなく、変えない。
実際の解答と書いた時に注意した事
第1問
【実際の解答】
理由は、①ニッチ市場にはコストリーダーシップ戦略を取る大企業が存在せず、価格競争を回避できる為、②経営資源を集中でき自社を研究開発に特化する事で、差別化された製品を供給し競争優位性を確保する為、である。
(100字)
【注意した事】
競争戦略のキーワードや、経営資源の集中、研究開発に特化というキーワードを入れる事。市場面と製品面の切り口で書く事。
第2問(設問1)
【実際の解答】
理由は、①人員の9割が技術者であり、最終消費者の潜在ニーズを探るノウハウや営業技術が無かった為。②営業人員増から経営資源が分散し、A社の技術力を活かした差別化された製品の市場投入が難しくなる為、である。
(100字)
【注意した事】
買収目的を与件から整理。①ノウハウの獲得(酒造りと事務作業。事務作業はシステム化されているので記述したい。)②人的関係性(これもシステム化なので記述したい。)③友好的な買収のメリットを盛り込みたい。(知識をアピール)
第2問(設問2)
【実際の解答】
違いは、①以前の製品は、開発した製品を販売した時点で取引が完了する売切り方の事業特性であるのに対し、②複写機関連繊維品は、消耗品販売による継続的に安定した収入源が得られる、ストック型の事業特性、である。
(100字)
【注意した事】
与件文に書いてある内容を、ほとんどそのまま解答骨子に当てはめた。
ストック型というキーワードは追加した。
第3問
【実際の解答】
目的は、①各部門を統括する部門長を役員が兼任し、時流を先読みし先進的な事業展開を進められる後継者を育成する事と、②製品開発部門を事業別混成チームとし、技術者間の交流促進からシナジーを創出する事、である。
(100字)
【注意した事】
シナジー創出と後継者育成を効果として書く事。
あとは、与件文に書いてある内容を要約して書く事。
第4問
【実際の解答】
A社長へ、①チャレンジ精神を維持する為、新規事業や製品開発ができる社内ベンチャー制度を導入する事と、②独創性を維持する為、社員を取引先との共同プロジェクトへ参画させ外部との交流を促進する事である。
(97字)
【注意した事】
チャレンジ精神と独創性維持を効果として、設問文から抽出しそのまま書く事。
与件文から共同プロジェクトの成功体験があったので、書く事。
社内ベンチャー制度は一次試験の知識でアピールした事。
過去問のダウンロード場所
中小企業診断士協会のホームページより
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2018/a2ji2018.pdf
出題趣旨
第 1 問(配点 20 点)
研究開発型企業である A 社のターゲット市場が小規模市場である理由を、競争戦略の視点から分析する能力を問う問題である。
第 2 問(配点 40 点)
(設問1)
A 社が最終消費者市場向けの製品開発に積極的に取り組んでこなかった理由を、人員構成の視点から分析する能力を問う問題である。
(設問2)
A 社が経営危機に立ったとき展開した事業と、それ以前の事業の特性を分析し、その違いを明らかにする能力を問う問題である。
第 3 問(配点 20 点)
A 社の組織改編が、どのような目的をもって実施されたかについて明らかにする能力を問う問題である。
第 4 問(配点 20 点)
従業員の大半を占める技術者のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、A 社は、どのような施策に取り組むべきか、助言する能力を問う問題である。
以上
https://www.j-smeca.jp/attach/test/h30/h30_2ji_shushi/h30_2ji_shushi_jirei1.pdf
今回の記事は以上となります。
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