あゆゆうです☆
本記事では、中小企業診断士二次試験の令和2年度事例Ⅱの過去問を実際に解いてみて、解説していきます☆
読者様の疑問
- 合格者は実際にどのように設問と与件文を読んでいるか?
- 読んだ後考えた事は?
- 読んでる時は、どのようなメモを残しているのか?
- その上でどのような解答を書くのか?
筆者のプロフィール
あゆゆう
二次試験の成績
二次試験の得点は
事例Ⅰ:51点
事例Ⅱ:70点
事例Ⅲ:66点
事例Ⅳ:69点
となります。
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設問の読み方
- 時制
- 設問文の分解と考えた事
- 解答骨子
上記3点について、それぞれの問題で解説していきます。
下記に、実際に解いた際の設問文のページを示します。
左上に、事例Ⅱ
のテーマである、
- 売上高拡大
- 地域活性化
を忘れないように書いておきます。
第1問
現在の B 社の状況について、SWOT 分析をせよ。各要素について、①~④の解答
欄にそれぞれ 40 字以内で説明すること。
- 時制
現在
- 設問文の分解と考えた事
【考えた事】
〇SWOT分析をする
〇クロスSWOT分析
- 解答骨子
40文字なので、要点、キーワードを盛り込む。
第2問(配点 30 点)
Z 社との取引縮小を受け、B 社はハーブ Y の乾燥粉末の新たな取引先企業を探し
ている。今後は Z 社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B
社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100 字以内で助言せよ。
- 設問文の分解と考えた事
①Z 社との取引縮小を受け、
【考えた事】
〇Z社が既存チャネル。
〇取引縮小は脅威→第1問のTにする。
②B 社はハーブ Y の乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。
【考えた事】
〇ハーブYが一つ目の製品。
〇新たな取引先企業を探している→課題=効果=売上高拡大(経営リスク分散)
③今後は Z 社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが
【考えた事】
〇Z社の製品とは異なるターゲット層を獲得→ハーブYの既存ターゲットを確認。
〇ターゲットの特定=ダナドコ。効果は新規顧客獲得→経営リスク分散
〇デモ・ジオ・サイコ
④B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100 字以内で助言せよ。
【考えた事】
〇今後→今は?ハーブYの強みは?
〇Z社とはバッティングしたくない。Z社の顧客は?
- 解答骨子
方向性は、
①(ターゲット)誰に、
②(ハーブYの乾燥粉末を)、
③どのように(Z社とは異なる取引先)販売し、
④経営のリスク分散を図る、
取引先構成とする。
第3問
B 社社長は最近、「眠る前に飲むハーブティー」の自社オンラインサイトでの販売を
手がけたところ、ある程度満足のいく売上げがあった。
【考えた事】
〇時制は最近
〇製品→眠る前に飲むハーブティー、何を
〇チャネル→自社のオンラインサイト、どのように
〇効果→満足いく売上
(設問1)
上記の事象について、アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方を使って
50 字以内で説明せよ。
- 時制
最近
- 設問文の分解と考えた事
①アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方を使って
【考えた事】
〇製品×市場×既存or新規の4象限マトリックス。
- 解答骨子
~市場に、~を売る、~戦略である。
(設問2)
B 社社長は自社オンラインサイトでの販売を今後も継続していくつもりである
が、顧客を製品づくりに巻き込みたいと考えている。顧客の関与を高めるため、B
社は今後、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行って
いくべきか。100 字以内で助言せよ。
①B 社社長は自社オンラインサイトでの販売を今後も継続していくつもりである
が、顧客を製品づくりに巻き込みたいと考えている。
【考えた事】
〇オンラインサイトでの顧客は誰?
②顧客の関与を高めるため、B社は今後、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行っていくべきか。
【考えた事】
〇コミュニケーション戦略=双方向のコミュニケーション。
〇販売面と製品面かダナドコで整理したい。
〇BBS、FAQ、問い合わせフォーム、顧客×顧客、顧客×B社
- 解答骨子
コミュニケーション施策は、
①(オンライン特有のもの1)により、~する事。
②(オンライン特有のもの2)により、~する事。
、である。
第4問
B 社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X 島宿泊訪問ツアーを企
画することにした。社長は、ツアー参加者には訪問を機に B 社と X 島のファンに
なってほしいと願っている。
絶景スポットや星空観賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべき
か。100 字以内で助言せよ。
- 時制
現在
- 設問文の分解と考えた事
①B 社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X 島宿泊訪問ツアーを企
画することにした。
【考えた事】
〇オンラインサイトユーザーは誰?デモ・ジオ・サイコ
〇X島宿泊訪問=わざわざ来る。実際にハーブを食べてもらいたい。
②社長は、ツアー参加者には訪問を機に B 社と X 島のファンになってほしいと願っている。
【考えた事】
〇X島のファンになってほしい。=効果は愛顧向上。地域活性化も?
〇X島の良いところは?交流や食べてほしい。
③絶景スポットや星空観賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべき
か。
【考えた事】
〇絶景スポットや星空観賞はX島の強みとしない。(第1問で注意)
- 解答骨子
プログラムは、
①~により、~する事と、
②~により、~する事で、
X島への愛顧向上を図り、地域活性化を進める事、である。
与件文の読み方
- 設問と紐づけ
- 青は強み
- ピンクは会社の大事にしたい事
- 緑は脅威や弱み
- オレンジは機会
- 黄色で、その他注意点。
- 赤文字で気づいた事
を記述しながら読みます。
下記以降には、段落毎に読みながら考えた事を記述します。
1ページ目
①段落
- 農業生産法人
- ハーブの無農薬栽培、ハーブ乾燥粉末の一次加工・出荷を行っている。
②段落
- 島内各所には海と空、緑が鮮やかな絶景スポットがある。比較的温暖な気候
で、マリンスポーツや釣りが 1 年の長い期間楽しめ、夜は満天の星空が広がる→これは強みではない。 - 農業と観光業が主力産業=連携して地域活性化したい。第4問と紐づけ。
- 人口の高齢化による耕作放棄地の問題、農家所得の減少などが深刻化し、地域の
活力が低下して久しい。→地域の活力低下が課題。克服したい内容として、脅威とする。
③段落
- B 社社長が、こうした島の窮状を打開したいと考えた→事例テーマとする。これを解決したい。
④段落
- 強みの記述あり。
- 現在でも祝いの膳や島のイベント時に必ず食べる風習がある。→顧客に食べさせたい。
- 高齢者が食べている。→顧客の一人か?
- ハーブ栽培を本格的な取り組みとする。
⑤段落
- 無農薬で高品質のハーブが同じ耕作地で年に 4 ~ 5 回収穫できる効率的な栽培方法を開発した→強みとする。
- 一面に広がるハーブ畑は、生命力あふれる緑の葉が海から吹く風に揺れ、青い空と美しいコントラストを生み出している。→これは強みではない。
2ページ目
⑥段落
⑦段落
- Z社とのであり。
- 健康志向を背景にますます拡大基調にあるヘルスケア市場は、メーカー間の競争も激しい。→機会であり、脅威もある。
- アンチエイジングの効能と、社長の高品質かつ安全性を追求姿勢、島への思い入れがZ社との取引拡大につながる。→成功体験。
- ハーブは軽いわりにかさばる。コストが高くなる。→弱み。
⑧段落
- 島内に工場を建設し、粉末加工することで、輸送コスト削減→強みとする。
⑨段落
- ハーブ粉末を全国販売。→30~40代の女性層の支持を獲得。ヘルスケアに関心も高い。
- 島民はB社の存在を誇りに感じ始めている。
⑩段落
- 売れ行きが鈍ってきている。Z社は製造中止の可能性が高いことを告げてきた。→脅威とする。30~40代はZ社の取引とバッティングする。第2問と紐づけ。
3ページ目
⑪段落
- 安眠効果のあるハーブが注目を集めている。
- Z社との取引実績が安心材料→強みとする。
- 引き合いが多い。が、Z社依存は変わらない=新規顧客を増やしたい。
⑫段落
- 最近になって、自社ブランド製品の販売に再びチャレンジしたい思い
- 島の活性化への思いがさらに強くなった。
- 眠る前に飲むハーブティは20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性層から注文が来るようになった→オンラインサイトで使える。Z社とのバッティングを避けたい。
⑬段落
- 社長は早期に事業の美那雄w氏を行うべき=Z社との取引縮小を補う。
実際の解答とふぞろい採点、書いた時に注意した事
ふぞろい採点で74点を獲得。
第1問
【実際の解答】
S(40字)
無農薬で高品質のハーブの効率的な栽培方法。島内の粉末加工工場。Z社との取引実績。
W(39字)
ハーブと島の知名度が低い点。Z社との高取引依存度。高齢化による地域の活力低下。
O(38字)
ヘルスケア市場の拡大。20歳代後半~50歳代の大都市在住の女性層からの注文増加。
T(40字)
Z社との取引減少と製造中止可能性が高い事。ヘルスケア市場でメーカー間の競争激化。
【ふぞろい採点】
17点
S
5点
- 高品質・・・1点
- 効率的な・・・1点
- 栽培方法・・・1点
- 島内の粉末加工工場・・・1点
- Z社との取引実績・・・1点
W
5点
- 島の知名度が低い点・・・2点
- Z社との高取引依存度・・・3点
O
2点
- ヘルスケア市場の拡大・・・1点
- 大都市在住の女性層からの注文増加・・・1点
T
5点
- Z社との取引減少・・・1点
- 製造中止可能性が高い事・・・2点
- ヘルスケア市場でメーカー間の競争激化。・・・2点
【注意した事】
第4問との兼ね合いにより、強みは絶景スポットなどを抜いた。
地域の活力低下は、克服すべき課題として、脅威ではなく弱みとした。
第2問
【実際の解答】
方向性は、①50代以降の大都市圏在住の健康志向が高い女性層向けに、②健康・長寿の効能があるハーブYを、③Z社以外との取引先を増やしていき、④Z社依存度の低下と経営のリスク分散を図る、取引先構成とする。
(98字)
【ふぞろい採点】
20点
- 50代以降・・・4点
- 健康・長寿の効能があるハーブY・・・1点
- Z社以外との取引先を増やしていき・・・5点
- Z社依存度の低下・・・7点
- 経営のリスク分散を図る・・・5点
【注意した事】
経営依存を脱却するため、Z社との取引は少なくしたいが、Z社の顧客とバッティングしたくない。そのため、ターゲット層の年齢層を50代以降とした。
効果は、B社の弱みを克服する事とし、経営リスク分散を図る、取引先構成とする。とまとめた。
第3問(設問1)
【実際の解答】
安眠効果のあるハーブを原材料で新製品開発し、既存のヘルスケア市場に販売する新製品開発戦略である。
(48字)
【ふぞろい採点】
8点
- 安眠効果のあるハーブ・・・1点
- 新製品開発し・・・3点
- 既存のヘルスケア市場・・・1点
- る新製品開発戦略・・・1点
【注意した事】
アンゾフマトリックスなので、市場と製品に分けた。安眠効果のあるハーブのため、既存市場のヘルスケア市場とし、自社ブランドをOEMによる生産委託による生産との記述から新製品開発戦略とした。
第3問(設問2)
【実際の解答】
施策は、双方向のコミュニケーションを活性化させる事である。具体的には、①ハーブを使った料理コンテストを実施し、製品づくりに巻き込む事。②島の料理レシピを自社サイト上で発信し、顧客関与を高める事、である。
(100字)
【ふぞろい採点】
9点
- 双方向のコミュニケーションを活性化させる事である・・・4点
- 料理コンテストを実施し・・・3点
- 製品づくりに巻き込む事・・・2点
【注意した事】
双方向のコミュニケーションを入れたかった。双方向の向きは、自社×顧客と顧客×顧客という切り口。あとは、設問に書かれている、顧客を製品作りに巻き込む、顧客の関与を高めるというワードを効果として入れて加点要素としたかった。
第4問
【実際の解答】
立案すべきプログラムは、①X島農業と連携し、ハーブ収穫体験を実施しX島民との交流を図る事と、②収穫したハーブを使った試食会を実施、実際に食べてもらい、X島の愛顧向上を図り、地域活性化を図る事、である。
【ふぞろい採点】
20点
- X島農業と連携し・・・2点
- ハーブ収穫体験を実施し・・・4点
- X島民との交流を図る事・・・4点
- ハーブを使った試食会を実施・・・4点
- X島の愛顧向上・・・2点
- 地域活性化を図る事・・・4点
【注意した事】
効果(課題の解決)から考えた。地域活性化をしたい。そのためには、設問に書かれているX島のファンになってもらう(愛顧向上)。その2点をまず必ず書く。
後は、X島のファンになってもらうためには、島民との交流、ハーブを食す。この2点をいれたい。この2点をいれるためのイベントを提案した。
また、X島の主力産業である、農業との連携も与件文との紐づけに使える。
過去問のダウンロード場所
中小企業診断士協会のホームページより
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2020/b2ji2020.pdf
出題趣旨
第 1 問(配点 20 点)
B 社内外の経営環境を分析する能力を問う問題である。
第 2 問(配点 30 点)
B 社の現状を踏まえて、既存製品の新たな販売先を提言する能力を問う問題である。
第 3 問(配点 30 点)
(設問 1)
B 社の新規事業について、既存事業との関係性を分析する能力を問う問題である。
(設問 2)
B 社の新規事業について、顧客志向の価値創造を可能にする施策を提言する能力を問う問
題である。
第 4 問(配点 20 点)
B 社の強みを生かし、新規事業で獲得した顧客のロイヤルティを高める施策を提言する能
力を問う問題である。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/r02/2ji_shushi/r02_2ji_shushi_jirei2.pdf
今回の記事は以上となります。
エイ、エイ、オーーー!!
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